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​「あたしと彼女たちの鍵盤と」をリリースするにあたって

弾き語りができないあたしはサポートミュージシャンの方たちに演奏をお願いして、日頃からライブやレコーディングを行っています。

色んな方と演奏していくうちに「この曲はこの人に弾いてもらいたい、この曲をライブでやるならあの人だな」というイメージがわくようになってきました。

そんなイメージを形にしたのが今回の作品『あたしと彼女たちの鍵盤と』です。

 

またこの作品のテーマの一つに「女性に弾いてもらう」というものがありました。 昔から、音楽に限らず絵や小説など、なぜだか『女性がつくったもの』を好んで見たり読んだり聴いたりしていました。

男性の素敵なピアニストもたくさん知っているのですが、今回は確かな音楽性と、さらに音楽性を超える部分でも必要性を感じて、徳田しずかさん、仙田葉子さん、きたぞのまゆみさん、この3人に一緒に作品を作ってもらえないかとお願いをしました。

 

しずかちゃんの演奏にはいつも「大きなスケール」「地面を離れて上昇していく」そんなイメージを抱きます。

 

せんちゃんの演奏で浮かぶのは「核心をつく」というキーワード。跳ねるようなビートの曲でも心地よく身をゆだねられます。

 

まゆみさんの演奏はグルーヴィーでありながら、言葉で言い表すことができないようなあたたかさがあります。

そして今回はCDでなく、データ販売限定でのリリースとしました。あたしの活動の中では新しい試みです。

もともとCDでのリリースを予定したのですが、制作をしている間にコロナの影響で日本でも音楽のあり方が急速に変わっていき、このような形となりました。

さらにここ数年、自分自身にも心境の変化がありました。

「なるべく持ち物を少なく、身軽に生きていたい」そう思うようになってきたのです。 その思いで部屋の物をたくさん処分して、部屋から捨てるものがなくなると、抜く必要のない親知らずまで抜いてしまいました、笑

それくらい「物以外の事に価値を見出したい」という気持ちが最近強くなってきました。 身軽な状態で新しいことに挑戦する、そんな思いをみなさんと共有したいのです。

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